国民年金の免除制度…知らないと損をする?
こんにちは。
May's + 海野です。
withコロナの生活と言われるようになって、すでに数ヶ月が経過しています。
経済も少しずつですが動き始めています。
(まぁ、課題点はそれぞれにあるようですが…)
収入面を考えたとき、国によるコロナへの対策や個人での様々な工夫などにより、4〜6月頃と比べると多少なりとも増加傾向にある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうは言っても、一時期の落ち込みにより本来納付すべきものへの支払いが厳しいという状況があることもまた事実かと思われます。
そこで、今回は国民年金保険料の免除制度についてお伝えしていきます。
この制度、知らない方も多いかもしれませんが、将来年金を受け取るときに影響が出てきますので、知らないままだと損をしてしまう可能性もあるんです!
国民年金保険料の『未納』と『免除・猶予』の大きな違い
ご存知の通り、国民年金保険料は毎年決まった金額を月ごとに納付することになっています。
この金額は国民健康保険料とは違い、その方の収入によって決められている訳ではありませんので加入している方一律の金額を納付するということになります。
【参考となるサイト】
日本年金機構
「国民年金保険料の額はどのようにして決まるのか?」
国民年金に加入されている、自営業者の方やアルバイト・パート勤務の方などは、今回のコロナの影響で保険料が未納付のままだった…という方もいるのではないでしょうか。
未納のままの状態にしておくと将来受け取る年金額が減ってしまったり、障害年金や遺族年金が受け取れなくなる可能性もあります。
年金保険料の未納・免除・猶予を比較したものを表にまとめました。
少し補足の説明をしていきます。
老齢基礎年金の加入期間は20歳〜60歳の40年間です。
そのうち保険料納付期間が10年間を満たしていない場合は、年金受給資格を得ることができません。
上の表の受給資格期間への参入というのは、未納なのか免除・猶予なのかによって年金を受け取れる資格の有無を判断する年数に加えられるのか除外されるのかということを表しています。
年金額への反映についても同様です。
要するに、未納のままだと将来の年金受給資格を得る期間にも金額にも反映してもらえない、ということです。
また、免除については申請者の前年所得に応じて、「全額免除」「4分の3免除」「半額免除」「4分の1免除」の4種類に分かれています。
免除を受けていた期間の年金額は、全額納付した場合より低額となります。
✅全額免除 保険料全額納付した場合の年金額の2分の1
✅4分の3免除 保険料全額納付した場合の年金額の8分の5
✅半額免除 保険料全額納付した場合の年金額の8分の6
✅4分の1免除 保険料全額納付した場合の年金額の8分の7
免除ではなく、猶予を申請した場合には受給資格期間にはカウントされますが年金額への反映はされないため、猶予期間中未納付の場合には将来の受給額がその期間分まるっと減ることになります。(低額ではなく減額です)
上記の免除や猶予の申請から10年以内であれば、後から「追納」することができます。
追納された分は、通常納付と同等の扱いとなりますので年金受給額への影響もありません。
…が、免除・猶予期間の翌年度から起算して、3年度目以降の追納の場合には承認を受けた期間の保険料に経過期間に応じて加算額が上乗せされることになっていますので、その点は注意が必要ですね。
放置していてもメリットはありません
年金については
「どうせ貰えなくなるんでしょ?」
「年金なんてあてにできない!」
…と思っている方も少なからずいらっしゃると思います。
ですが、今のところ将来年金制度がなくなるということは考えにくいです。
確かに現在の少子高齢化を思うと、年金額は減少傾向にあります。
だからと言って、「どうせ貰えないんだから払う必要もない」という考え方には「ちょっと待った!」と言いたいです(笑)
今のところ、やはり老後の生活資金の大きな柱は公的年金となっています。
だとすれば、現在保険料納付期間中の私たちが将来受け取るはずの年金に対して、できることの対処はやっておいた方が良いのではないでしょうか?
いざ、受給年齢になった時に「あの時手続きしておけばよかったかな…」ということのないように、です。
以前、私自身がねんきんネットに登録したという記事を書きました。
ねんきんネットでは、あなたご自身の納付履歴も確認することができます。
もし過去に未納の月があったら、それが何ヶ月分なのか、追納可能なのか不可能なのかが一目でわかります。
また、今回お伝えした国民年金保険料免除・猶予・追納の申請書類の準備もねんきんネットから行うことができます。
コロナの影響を受けて、収入が減少し保険料納付が難しい方向けに『特例措置』も設けられていますので、下記のサイトも参考にしていただければと思います。
何事も放置したままでメリットになることはないと思いませんか?
日本年金機構
国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
新型コロナウイルス感染症の影響による特例措置