生前整理は時間をかけて少しずつ、がポイントです
こんにちは。
May's + 海野です。
先日、こんな話を聞きました。
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一人暮らしをしていた父親が亡くなり、
一人娘であった子供が唯一の相続人。
(母親は数年前に他界)
元々、あらゆるモノが
捨てられない性分だった父親亡き後の
自宅は俗に言う"ゴミ屋敷”状態と
なってしまっていた。
その後、父親の借金が発覚し
娘は相続放棄という選択をしたが
遠方に住んでいたために
実家の事は手付かずのまま。
相続放棄をしたから…と
心のどこかで安心していた。
数年後、実家のある地域の
役所から空き家となっている
家の処分をするように
連絡が入り、子供は驚いた。
相続放棄したのに
自分がやらなくてはいけないのか?
結果としては、相続放棄を
したからと言って、監督責任まで
免れる訳ではない、という事だった。
子供は仕方なく、ゴミ屋敷状態の実家を
業者を使って片付けた。
そこに費やした費用は150万円となった。
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私はこの話を聞いた時
とても人ごとには思えませんでした。
ゴミ屋敷とまではいきませんでしたが
私の実家も全く片付けができていない
状態で空き家となってしまったからです。
そこで、今日は生前整理について
お伝えしていこうと思います。
生前整理が必要なワケ
終活に関するアンケートなどで
終活でやっておきたいことの
上位にランクされる事が多いのは
「家の荷物整理」
やっておきたい、とは思っていても
なかなか行動に移せていない人が
多いのも事実でしょう。
なぜか…?
年齢が高くなるにつれて
気力・体力は減り続けます。
そうなると、どうしても
大変さだったり、面倒な気持ちが
先に立ってしまいます。
その結果、何も手をつけないまま
施設に入所したり、亡くなって
しまったりで、後の片付けは
遺族が行う事になります。
この先は私も経験しましたが
一緒に暮らしていなかった
子供が、最初にぶつかる壁が
何がどこにあるのかわからない
という問題です。
大事なモノを探すだけでも
一苦労…というより
必要なモノ、不要なモノの
判別自体に苦労します。
場合によっては、モノの
価値がわからないまま
処分してしまう事もあるでしょう。
そんな事を避ける意味でも
きちんとご自身で整理しておく
事が大切なんですね。
何より、整理できた後は
生活自体もスッキリして
気持ちよく過ごせるように
なるのではないでしょうか。
整理できない人の考え方
1つ面白い例えがありますので
ご紹介したいと思います。
※澤一良 著
「一番わかりやすい整理入門」より抜粋
コップに牛乳を注いでから
その牛乳が数日前のものである事が
わかりました。
新しい牛乳を飲みたいあなたは
どうしますか?
古い牛乳が入ったままで
新しい牛乳を継ぎ足しますか?
おそらく、大半の方は
コップに入った古い牛乳を捨てて
新しい牛乳を入れ直しますよね?
では、モノに関してはどうでしょう?
不思議な事に、新しいモノが
増えても古いモノは捨てずに
残していませんか?
それは、古い牛乳の上に
新しい牛乳を継ぎ足しているのと
同じ事なのです。
また、高齢者にありがちな考え方の
1つに勿体無い、というものが
あります。
使わないけど勿体無いから
とっておく、という考え方です。
……使わないんですよね?
それ、あなたにとって
不用なモノではないのですか?
・いつか使うかもしれない
・誰かの役に立つかもしれない
・どこかで必要になるかもしれない
それは……
いつですか?
誰ですか?
どこですか?
そこが明確になっているものは
所有している意味もありますが
そうではないモノは
思い切って処分していきましょう。
生前整理において大切なこと
生前整理を進めていく時に
大切なことって何だと思いますか?
一番大切なポイントは
一気にやろうとしない事です。
先ほどお話したように
歳を重ねるほどに
気力も体力もだんだん衰えていきます。
ですので、早い段階で始める事が
大切なのですが、決して焦らず
少しずつでも確実に進めていきましょう。
あなたなりの優先順位を
決めていくのも有効ですね。
本当に必要なモノとそうではないモノを
先ほどの考え方を参考にしながら
判別していきましょう。
写真などはデジタル化しておけば
荷物としては減っていきます。
そして、あなたにとって
不用品となったモノは
リサイクルショップなどに
持ち込めば多少なりとも
収入とする事もできます。
ご自身だけで難しいことは
ご家族にも協力してもらいながら
進めてみてはいかがでしょうか?
業者を使って整理していくのも
選択肢の1つではありますが、
その場合は必ず数社の見積もりを
取ることをオススメします。
生前整理ができていたら
残されたご家族の負担を
軽くする事ができる、という面も
もちろんありますが、
自分にとって本当に必要な
モノだけに囲まれた生活は
きっと、新しい何かを
運んでくれるのではないでしょうか。